新国立劇場で10月18日(水)~11月19日(日)まで上演されている、シェイクスピアのダークコメディ「尺には尺を」。
ある演劇評論家のSNSで、先月28日に舞台「尺には尺を」(新国立劇場)を観劇した人からの「元都知事の観劇マナ―の悪さについての通報」を紹介したことが話題になっています。
「元都知事」とは、いったい誰だったのでしょう???
「尺には尺を」について
慈悲、正義、真実の問題、プライドと屈辱の関係を扱った作品。
【あらすじ】
公爵の代理に任命された貴族アンジェロは、世の風紀を正すべく法を厳格に適用し、結婚前に恋人を妊娠させた若者に淫行の罪で死刑を宣告する。
が、アンジェロは、その若者の助命嘆願に修道院から駆けつけたイザベラ(若者の妹)に心奪われ、自分と一夜を共に過ごすなら兄を助けると言う。
貞淑なイザベラはこれを拒否。
修道士に変装してアンジェロを監視していた公爵は、イザベラに、アンジェロの元婚約者と入れ替わって彼の誘いに乗るよう促す。
ところが、アンジェロは約束を破って若者を処刑しようとしたので、公爵は病死した死刑囚の首を若者に見せかけて若者を助けた。
アンジェロの元婚約者、イザベラ、公爵が真実を暴いたことでアンジェロは死刑を宣告されるが、若者が生きて現れたためアンジェロは許された。
公爵はイザベラに結婚を申し込むが、イザベラは沈黙したままだった。
公演期間: 2023年10月18日(水)~11月19日(日)
予定上演時間: 約2時間55分(第1幕95分 休憩20分 第2幕60分)
料金: S席8800円、 A席6600円、 B席3300円、 「終わりよければすべてよし」との共通観劇券15800円(S席のみ)
チケット購入: 新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999、新国立劇場Webボックスオフィス
どんな観劇マナーだったの?
演劇評論家犬丸治さんのツイッターがこちらです。
せっかくのセリフ劇も台無し。後ろで観ていた演出家(鵜山氏でなく、お客)も驚いたらしい。元都知事は夫人と観劇だったらしいのだが、何で制止しなかったのだろうか、残念。
— 犬丸治 (@fwgd2173) October 31, 2023
タレントのラサール石井さんも偶然同じ回を観劇されていたそうで、
観劇態度は最悪。色の濃いサングラスに黒で統一した格好で身体を揺すりながらヤカラのように歩き、劇場にはふさわしからぬ出立ちでめっちゃ目立ってた。
(YAHOO!ニュース)
いやいやいやいや(汗)
Solaは大学生~社会人の時、ミュージカルやストレートプレイがめちゃくちゃ好きで、バイト代やお給料をつぎ込んで北海道から福岡まで観劇旅行しまくっていたんです。
特に東宝のミュージカル「レ・ミゼラブル」にドハマりしまして、通算77回観たかな…。
その後は劇団四季にハマって、こちらにも相当つぎ込みました。
いやいやそんな過去の栄光はどうでもいいんですけど、そんなSolaにとって、観劇マナーが悪いというのは絶対に見過ごせないことです!
しかも、都知事経験者が!!
ありえません!!!
作品にも著者にも、演出家にもスタッフの方たちにも、演者にも同じ回を見ている観客にも超失礼じゃないですか。
ていうか、元公人がそういう当たり前のマナーを守れないなんて、めちゃくちゃ恥ずかしいじゃないですか!
普段は、こういう実名を明かさない系のニュースはさらっと読み流す派ですが、これは無理。
舞台好きとして見過ごせません。
ということで
元都知事、誰?
一体誰だったのでしょうか?
考えてみたいと思います。
任期 | 名前 | 生年 | |
初代 | S22.5.3~S34.4.18(3期) | 安井誠一郎 | 1891年 – 1962年(70歳没) |
4代 | S34.4.27~S42.4.22(2期) | 東龍太郎 | 1893年 – 1983年(90歳没) |
6代 | S42.4.23.~S54.4.22(3期) | 美濃部亮吉 | 1904年 – 1984年(80歳没) |
9代 | S54.4.23~H7.4.22(4期) | 鈴木俊一 | 1953年 |
13代 | H7.4.23~H11.4.22(1期) | 青島幸男 | 1932年 – 2006年(74歳没) |
14代 | H11.4.23~H24.10.31(4期) | 石原慎太郎 | 1932年 – 2022年(89歳没) |
18代 | H24.12.16~H25.12.24(1期) | 猪瀬直樹 | 1946年 |
19代 | H26.2.9~H28.6.21( 1期) | 舛添要一 | 1948年 |
幽霊が観にきていたところで他の人には見えないので、鈴木俊一氏、猪瀬直樹氏、舛添要一氏の3人に絞られます。
他の条件は
夫人との観劇だった(犬丸治さん)
3人とも、夫人がいらっしゃるので絞れず。
残るは色の濃いサングラスに黒で統一した格好ですけど…。
夫人とともに舞台を観ていたということは、夫妻で演劇好き?
または、なにか演劇関連の職種と関係あり???
それだと、猪瀬直樹氏は自身が作家であり、妻は女優・映像作家の蜷川有紀さんなので、可能性は高いでしょう。
ただ、もし猪瀬氏だとしたら、女優である蜷川有紀さんが必ず止めると思うのです。
舛添洋一氏は映画「麻雀放浪記2020」の初日舞台挨拶にサプライズ登場したそうなので(音楽ナタリー)、演劇にも興味があるかもしれません。
もし演劇に興味があるとしたら、観劇マナーがそこまで悪いとは考えにくいですが、あくまで「演劇に興味があるとしたら」という仮定の上での話です。
唯一演劇との関連がまったく見つからなかった鈴木俊一氏(趣味はゴルフと料理とのこと)ですが、鈴木氏が都知事だったのは平成7年まで。
劇場ではサングラスをかけていたそうですし、約30年前の都知事の顔を簡単に見分けられるとは思えません。
こうしてみると、舛添氏が一番可能性が高いのかなぁとは思いますが…。
これだけの情報では、これ以上絞ることは難しいですね。
今回のことから思うこと
正直、誰でもいいんです。
ただこれだけは声を大にして言いたいです。
劇場には、それを観たくてたまらない、楽しみにしてきた観客が集まっているんです。
その1回しか観ることができない人だっているでしょう。
かつてのSolaのように、数十回と同じ作品を観ている人だって、その時とまったく同じものは二度と観られないんです。
もしあなたが何かのつきあいで「仕方なく」観に来たのだとしても、あなた以外はみんな楽しみにしていて、とても大切な時間を過ごしているんです。
他の人たちの邪魔をする権利は誰にもありません!!
そこまで本気で怒らなくても…と思うかもですが。
こんな経験をしたことがあるんです。
昔、レ・ミゼラブルを観ていた時のこと。
近くの席からごそごそカサカサ音がしたと思ったら、あまじょっぱ~い匂いがしてきたんです。
いなり寿司 のね!!!
あの話は1800年代のフランスが舞台です。
1800年代ですよ。フランスなんですよ。
なんでいなり寿司の匂いを嗅ぎながらミュージカルを観なければならないのか
世界観壊れまくりです。
ほかにも、ずっとおしゃべりしている人たちの隣の席になってしまったこともありました。
20年以上たった今でも、舞台に全然集中できなくて、楽しめなくて、もう本当に悲しかったことをはっきり覚えています。
某テーマパークではないですが、幕が上がったら、そこは現実から離れた夢の世界。
それなのに…。
今回の件はネット上でもかなり騒がれているようなので、ぜひ、その元都知事の方には自分の行動を振り返っていただきたいですね。
まとめ
新国立劇場で10月18日(水)~11月19日(日)まで上演されている、シェイクスピアのダークコメディ「尺には尺を」。
元都知事の観劇マナーの悪さがネット上で騒がれています。
一体誰だったのか調べてみましたが、決定打はありませんでした。
正直それが誰でも構わないのですが、マナーは守っていただきたいと思います。
その場で観ているのはあなた1人ではありません。
他の方たちは、心底楽しみにしてその場に集まっているんです。
それに、目の前で上演されている舞台を実現するために、多くの人たちの努力と時間が必要だったんです。
そんな人が都知事を務めていたということがとても残念で、また恥ずかしいことだと思いました。